the Dream with the Occasional Real 9-11 -My Original Japanese Novel-
Welcome to this page! 2017年頃に書いてみた小説もどきを少しずつ投稿してみます。
I will put little by little my Japanese sentences like a novel I wrote around 2017.
日本語のタイトルは「夢、ときどき現実」です。こちらは日本語の小説もどきを、縦書機能を用いて公開しているページになります。前回の投稿(チャプター5-8)は下記のリンクからご覧いただけます。
the Dream with the Occasional Real (「夢、ときどき現実」) 5-8 (in Japanese)
※ユーザーが投稿するコンテンツ等(引用文献等を除く)の著作権はユーザーに帰属します。以下の縦書文章も同様です。(やみぃーノけんChan (Ken-aka-Yammy))
© The author. All rights reserved.
This is my original Japanese short novel series.
The story is written in Japanese and displayed vertically.
「夢、ときどき現実」(©やみぃーノけんChan (Ken-aka-Yammy))
9
食べ物も頼まず、ビールと枝豆のみで過ごしたことを大将の奥さんに詫びている。「気にしないで」と笑顔で答えるお店の奥さん。「できる奴は内藤の方だよ」と内藤に言ってみたくなる。
内藤が暖簾をくぐり、外に出たのを確認できた後、
「あの……今、幸せですか?」
初対面の人に何てこと訊くんだと思いながらも、俺は大将の奥さんであろう女性に質問した。
「どちらかと言うと幸せですね。私は自分を不幸だと思ってないですから。それに今やっていることは自分たちで決めたことですし」
俺たちを出迎えてくれた時と同じ、優しい笑顔。まるで最初から答えが決まっていたかのようだ。
「やりたいことがあるって幸せなことですよ。それがない人だっているのだから。今はできなくてもいつかできると信じて何かしてみることが大切です。できるときにしておいた方がいいですよ」
さすが自分たちでお店を構えている人だ。ここにまた来たいと思った。
「有り難うございます」とお礼を述べ、店の外へ出た。内藤が待ってくれていた。
「ごめん、奥さんと話してた」
「ん? 俺、まだ独身だけど」
「いや、内藤のじゃなくて、大将のね」
「小野寺……腕が鈍ったんじゃないか?」
俺はさっきボケで返さなかったことを少し後悔した。
「まっ、いっか。今日は言葉が荒くなってた気がするわ。ごめんな。それと、誘ってくれてありがとう」
「いやいや、それを言うのは俺の方。ありがとう」
「嬉しかったんよ。俺、友達少ないから」
「そんなことないだろ!」
内藤は知り合いが多いから俺とは違うはずだ。
「あ~あ、『先生』シャワーを浴びちゃって、結局俺も変わっていくのかな。いい方に変わればいいなぁ……。ええかっこしいになっても、それが誰かの助けになったらいいんだけどねぇ」
内藤の長い独り言の響きはどこか濁っていた。もしかしたら俺は彼に助けられたんじゃないかと思った――。
10
盆休みの時間はあっという間に過ぎていった。持って帰った仕事には結局手を付けていない……。俺は地元を後にし、現在のアパートへ帰着。また目の前の現実に戻らなければならない。いや、休みの日の出来事も現実なのだけれど。
時や経験は良くも悪くも少しずつ人を変えていく。夢を叶えた人もそうでない人もこれからの人も、誰もが「このままでいいのか」と自問自答して煮え切らない葛藤を抱えて生きている。俺も内藤もそのうちの一人なのだろう。帆足さんもそうなのかもしれない。
「行かなきゃいけないのか……」
アパートの一室で一人朝を迎えた。ふと自分の日記に目を通す。日記帳の八月十五日にはあの飲み屋でのことが書き連ねてある。俺はそれをゆっくりと閉じて鞄に収めた。そして、まるで戦に行くが如くの決意を固め、今自分ができることを武器に、目の前の現実に向かって再び歩き始めた。
11
「だいぶ書けたなー」
両手を上に伸ばし、天井を見上げながら俺は呟いた。下宿先の狭い部屋で俺は没頭していた。目がチカチカするが、再びパソコン画面とのにらめっこを始めた。机の上には約五年分の日記帳を置いたままである。
書いてみて思う。俺は一体これからどうしていくのがよいのだろうか。どうなっていくのだろうか。もしかしたら小野寺みたいになるかもしれないし、内藤みたいになるかもしれない。はたまた、帆足のようになる場合だって考えられる。
「タイトルはどうしたらいいんかなぁ」
そんなことを呟きながら、俺は推敲に向けて印刷をかけた。下読みの方にも最後まで読んでもらえないかもしれない。だけど、書くことは好きで、夢中になれる。だからこれからも書いていきたい。いつかきっとこの物語が誰かの胸に優しく響くことを夢見て。
Thank you very much for reading, and that brings this story, which reads like a novel, to a close. I put the story like a novel I wrote around 2017 on NOVEL DAYS, a Japanese novel submission site run by Kodansha, one of the publishers in Japan. Here is my link tree in Japanese. Ken-aka-Yammy. For the write’s personal background and story, please visit the following page in my weblog.
・Personal Background・